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人工衛星「だいち2号」の観測データを活用した国土に特化したSAR基盤モデルの公開について

概要

本日(公開日)、国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構および産業技術総合研究所の連携協定(https://www.aist.go.jp/aist_j/news/pr20181225.html)に基づく研究成果として、人工衛星「だいち2号」の観測データを活用した国土に特化したSAR基盤モデルを公開いたしました※。

モデルソース:https://github.com/gsvrg/sar-w-simmim

モデル重み:https://huggingface.co/gsvrg/ALOS-2_FM

※ 今回の公開ではSimMIMによる事前学習時のエンコーダ部分(=基盤モデル)、および土地利用・土地被覆推定(セグメンテーション)を行う転移学習モデルの公開

詳細

本研究では、人工衛星「だいち2号」(ALOS-2)に搭載された合成開口レーダ(PALSAR-2)による日本域の観測データを用い、SAR画像に特化した基盤モデルの公開、およびその利用体系の整理を行いました。本研究の特徴は、SAR観測データの特徴に合わせて提案された基盤モデル構築手順(https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2025/pr20250603/pr20250603.html)が特定のモデルに依存せず適用可能であることを示し、Encoder部分について利用しやすいMITライセンスにより基盤モデルの公開を行う点が特徴となります。

基盤モデルの構築においては、教師無し学習を用いることで大量の観測データから特徴表現を事前に学習させます。このように構築された基盤モデルは、個別の課題に対して少量の追加学習(転移学習)を行うだけで高精度な解析が可能となるため、AIモデル開発におけるデータ収集や計算負担の低減につながります。また本研究では、JAXAと産総研の連携協定に基づき、PALSAR-2による大規模データアーカイブと大規模計算環境を活用することで、国土全体の多様性を取り込んだデータを用いた基盤モデルの構築を行えたことが特徴となります。

また本公開事例では、2025年に提案したSARデータに特化した基盤モデル構築手順について、使いやすいライセンス条項を持つ学習フレームワーク・モデル構造であるSimMIMに新たに適応し、このモデル構造においても同様に有効な特徴学習が可能であることを確認しました(Imamoglueほか, 2025)SimMIMに基づく基盤モデルから構築されるエンコーダおよび転移学習モデル(例:土地利用・土地被覆分類モデル)は、商用利用も可能な形で提供可能されます。

L-band SARに基づく本基盤モデルは、植生透過性などの特性から森林や地表構造の解析に適しており、日本の国土特性に対応した応用において高い有効性を持つと考えられます。本研究は、基盤モデルの構築手法の検証を伴い、基盤モデルの公開によりその実利用に向けた間口を広げていきたいと考えています。

 

参考文献

  1. Nevrez Imamoglu, Ali Caglayan, Toru Kouyama, A Tutorial on ALOS2 SAR Utilization: Dataset Preparation, Self-Supervised Pretraining, and Semantic Segmentation, arXiv, 2025.

 

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